お顔に関するトラブル
赤ちゃんのお顔に関するトラブルを取り上げてみます。 (もどる)
脂漏性湿疹:生後1〜2ヶ月の赤ちゃんをつれて、「顔にブツブツができたんですが」と言ってやってくるお母さんを時々見かけます。ほとんどの場合、お顔を洗うのに石鹸を使っていません。一番汚れやすいお顔をお湯だけで洗っていると、だんだん脂や汚れで汗の出口がつまり、ブツブツができてしまいます。正式な病名は脂漏性湿疹です。顔を洗うときに石鹸を使わない大人はまずいないハズ。赤ちゃんも同じです。赤ちゃん用の石鹸は目に入ってもしみない様に作られていますから、安心して石鹸でお顔も洗ってあげて下さい。あまりブツブツがひどい時には、お薬が必要な時もありますので、かかりつけの小児科を受診して相談して下さい。
目やに:目やにが出る原因のほとんどは、結膜炎です。通常結膜炎は、細菌やウイルスが感染して起こります。赤ちゃん特有の結膜炎の原因として、生まれてくるときに産道でクラミジアや淋菌に感染して起こるものがあげられます。結膜炎は抗生物質の目薬をさしてあげるとすぐに良くなります。また、赤ちゃんでは、結膜炎の原因として、さかさまつ毛と鼻涙管閉塞を忘れてはいけません。
- さかさまつ毛:まつげが内側を向いているために、結膜を常に刺激して結膜炎を起こします。赤ちゃんはまぶたに皮下脂肪がたっぷりついているために、どうしてもまつげが内側を向きやすいのです。通常1歳過ぎくらいになると自然に治ることが多いので、点眼剤を必要に応じて使いながら様子を見ますが、ひどいときには手術が必要なこともあります。いずれにしろ一度眼科を受診して、相談して下さい。
- 鼻涙管閉塞:鼻涙管とは、目と鼻をつないでいる管で、赤ちゃんは生まれつきこの管がつまっていたり、皮下脂肪が厚いためにつまりやすいのです。この鼻涙管閉塞では、涙がいつも出ているのが特徴です。この状態が続くと涙嚢(目と鼻の間のへこんだところ)に細菌が感染して結膜炎をおこしやすくなります。毎日涙嚢を指でマッサージする事で通常良くなりますが、なかなか良くならないときは眼科で鼻涙管をブジーという管で通してもらいます。いずれにしろこの場合も一度眼科を受診して、ご相談ください。
耳だれ:耳だれが出ていたら、中耳炎かもしれません。普通中耳炎は耳が痛いことが初発症状ですが、赤ちゃんの場合は、耳が痛いと訴えることができません。特に、機嫌が悪い、耳の方へしょっちゅう手をやる、熱が出るなどの症状があったら、ますます怪しい。耳だれに気づいたら、まず耳鼻科へ連れて行きましょう。はっきりしない時には、かかりつけの小児科を受診してもかまいません。
|赤ちゃんの病気にもどる|小児科の部屋にもどる|ホームページにもどる|